メダカを飼育している水槽に流木をレイアウトしたい。
しかし流木を入れるには面倒なアク抜きが必要と聞き、購入をためらっている人も多い。
『メダカ飼育で使用する流木にアク抜きは不要』です。
その理由は、『アクはメダカに害が無い』から。
今回はメダカ飼育で流木を使用したい方に向けて、アク抜きが不要な理由を解説します。
アク抜きが不要と分かれば、流木を遠ざけていた方もレイアウトに使ってみようかなと思えるはずです。
では、さっそく行ってみましょう。
メダカ飼育で流木を使いたい!:流木とは?
流木とは、川や海に流れ込んだ樹木やその一部が漂流物として打ち上げられたもののことです。
インターネットで調べると、ネット通販でアクアリウム用の流木が沢山出てきますね。
もし購入するようであれば、水槽レイアウトをするのに1本だと寂しいです。
最低でも3本から5本、今後に水槽が増えていくことを考慮すると10本くらい持っていても良いと思います。
1本だけの購入だと送料負担を大きくなるため、複数本購入する方がコスパが良くなりますね。
淡水用として販売されている流木は、事前に処理がしっかりとされているため、手間がなく水槽投入が可能です。
・ささくれなどを削って魚が怪我をしないように滑らかにする
・煮込むことで細菌を死滅しアク抜きも行う
・乾燥させることで雑菌などが繁殖しないようにする
お店側はしっかりと処理を行った商品を販売することで、購入者が手間なく水槽レイアウトに使用できるようにしています。
流木を自分で採取している方もいますが、しっかりとした処理をしていないとメダカの病気発症の原因となることもありますので、店舗で販売されているものをお勧めします。
メダカ飼育で流木を使いたい!:アク抜きが不要な理由
アクは色々な成分が含まれた、腐食物質です。
主に含まれているのは、
フルボ酸
フミン酸(腐食酸)
タンニン酸
リグニン
ヒューミン
あまり聞いたことがない物質が多いですね。
腐食物質の多くは茶色や濃褐色をしていて、この腐食物資により流木は茶っぽい色になっています。
『腐食物資』と聞くと有害な物質のようにに感じますが、
腐食物質は植物の発芽や発根をうながしたり、微生物のエサになるなど、自然界のサイクルを廻すうえで必要不可欠な物質です。
腐食物質により茶色く濁った水は、弱酸性で栄養が含まれた『ブラックウォーター』と呼ばれます。
沢山の生物が住んでいるアマゾンも、ブラックウォーターであることが有名ですよね。
メーカーでブラックウォーターを作るための元が販売されているくらい、魚飼育ではメジャーな水ということですね。
アク(腐食物質)はメダカにとって栄養となる成分が多く、アクがあるからといってメダカが死んでしまうということはありません。
どちらかと言えば、栄養が豊富な水なので飼育には適しているとも考えられます。
ただ、水質が弱酸性となる傾向があるため、PHの変化は気にする必要がありますね。
アク(腐食物質)はメダカに害がなく水質面においても栄養となるため、アク抜きは不要です。
また、前述でも記載した通り販売店が事前に滅菌やアク抜きをしていることが多いため、絶対にアク抜きをしなければいけないとはなりません。
では、なぜ『流木』と調べると『アク抜きの方法』が沢山出てくるのか?
見ていきましょう。
メダカ飼育で流木を使いたい!:アク抜きをなぜ行うのか?
アク(腐食物質)はメダカにとって栄養になり有害ではないのに、なぜみんなはアク抜きを行うのか。
答えは「水を透明に保つため」です。
アクアリウムというのは水槽を水草や流木、石、ソイルなど色々なものでレイアウトし
そこにメダカなどの生体を入れることで「目で見て楽しむ、癒される」が完成します。
水槽の水が茶色く濁っていてはアクアリウムを楽しむことができませんので、
流木のアク抜きをしっかり行うことで、水をクリアに保ちます。
買った流木を最大限に楽しむために、アク抜きが必要になるということです。
では、アク抜きはどうやったら良いのか?
アク抜きの方法を見ていきましょう。
メダカ飼育で流木を使いたい!:アク抜きの方法
アクはメダカにとって害はないが、透明な水を保ちアクアリウムを楽しむためにはアク抜きが必要ということが分かりましたね。
では、アク抜きの主な方法をご紹介しましょう。
①水につける
②お湯で煮る
③アク抜き剤や重曹につける
④ブラックホール(活性炭吸着)を使う
どれも簡単にアク抜きが出来ますので、1つずつ見ていきましょう。
アク抜きの方法:①水につける
流木が完全に浸かるように大き目の容器(バケツなど)を用意します。
買ってきた流木を一度洗い流し、余分な汚れを落としておきます。
洗う時はささくれなどが残っているといけないので、タワシなどで優しめに擦るとよいです。
流木を全て水につけて、浮いてこないように石など(何でもよい)を乗せて沈めます。
2日ほど経ったら新しい水に入れかえます。
黒い水が出なくなれば完了。
完全に黒い水が出なくなるには数カ月かかってしまうので、自分が良いと思えば適当に期間を短縮してください。
アク抜きの方法:②お湯で煮る
流木が完全に入る大きめの鍋を用意します。
その鍋に流木が完全に浸かるように水を入れます。
そのまま火をかけ沸騰させて、1時間から2時間待ったら完了。
タケノコのアク抜きみたいですね。
お湯で煮る方法は短時間でアク抜きが出来る反面、大きい鍋が必要なのが難しいところです。
ご自宅に大きい鍋がある方は試してみても良いでしょう。
アク抜きの方法:③アク抜き剤や重曹につける
アクを抜くための専用剤がメーカーにより販売されています。
パウダータイプが多く、水に溶かすだけなので簡単にアク抜きが出来ます。
また、専用剤を買わずとも重曹でも代用ができます。
重曹を1リットルあたり5グラムほど重曹をいれて水で溶かします。
そこに流木を完全に浸かるように沈めます。
アク抜きは数日で完了しますが、水槽に入れる前にしっかりと洗い流すようにしてください。
アク抜きの方法:④ブラックホール(活性炭吸着)を使う
ブラックホール(活性炭吸着)とは、キョーリンが出しているアクとりの便利アイテムです。
水槽レイアウト前にアク抜きをするのではなく、水槽に入れたあとにろ材として使うことで活性炭がアクを吸着しクリアウォーターを保つことが出来る商品。
値段も比較的安価なので、気になる方は試してみてください。
キョーリン:ブラックホール使い方
メダカ飼育で流木を使いたい!:アク抜きの方法(ネドはどうやった?)
私は実際に行った方法は、水につける方法です。
しかし、1カ月など待てるはずもなく、半日(6時間くらい)で水槽に投入してしまいました。
多少アクにより水が黒くなりましたがメダカが見えなくなるようなことは無く、
水につけた時間が短くても、私は特に問題を感じませんでした。
具体的なステップはこちら。
・流木を6時間ほど水につける(浮いてくるので重しを乗せます)
・水槽に流木等レイアウトする
・水をはる
・1週間ほどおいておく(ろ過器は回していました)活性炭は無し
※この時も水は茶色くならず
・水が落ち着いてきたらメダカを投入
私が買ってきた流木は事前にアク抜き処理がしてあった商品なので、洗うだけでも良かった可能性はあります。
メダカ投入後も調子を崩す子はいませんでしたので、簡単なアク抜きでも問題はないことが分かりますね。
追記
別水槽にて流木レイアウトを行いました。
流木はアク抜きをせずに購入してきた物を軽く洗うだけで投入。
ろ過器を回していたこともあるかもしれませんが、アクによる黒みは全く出ませんでした。
使用した水槽と一緒に入っていた機材は参考記事に記載してありますので、ご覧下さい。
参考記事:GEX LAPIRESS RV60DT(ラピレス)LEDセットをレビュー!良いとこ悪いとこは?メダカ水槽の立ち上げを画像付きで紹介
人によって飼育環境は違ってきますので全員が大丈夫とは言いませんが、私はアク抜きをしなくても大丈夫でした。
最後に、流木の種類を見て終わりにしましょう。
メダカ飼育で流木を使いたい!:主な流木の種類
水槽レイアウトで使用される流木の主な種類はこちら。
『自然流木』:太めでナチュラルな表現に使用
『枝状流木』:繊細な表現に使用され、主に下の3種類
①ブランチウッド ②ホーンウッド ③スマトラウッド
大きい流木はカッコイイので魅力的ですが水槽にうまく入らない可能性もありますので、事前に水槽のサイズを確認してから購入しましょう。
まとめ
今回は、メダカ飼育に欠かせない流木について書かせていただきました。
アク(腐食物質)と聞くと怖いイメージを持ちますが、淡水魚にとってはメリットの多い物質であることが分かりましたね。
アクを無理して抜く必要はありませんので、自分が水槽レイアウトでどのくらいクリアウォーターを保ちたいのか考えながら検討して見てください。
購入した流木によってもアクが出たり出なかったりするので、購入前に確認しておくことも必要ですね。
アクを怖がることなく、流木レイアウトでメダカ飼育を楽しみましょう。
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