メダカは淡水魚の中でも飼育しやすく、さまざまな種類が出ていて大人気ですね。
メダカは見る楽しみもありますが、『繁殖』も楽しいのが大きな魅力。
うまいこと飼育すれば、1ペア(オス1、メス1)から1シーズンで1,000匹以上に増やすことも可能です。
しかし、メダカをほっといて自然と増えるわけではないので、抱卵(卵をかかえる状態)や卵の孵化条件を紹介したいと思います。
卵を産卵床から外したり、直接メダカから取ることを『採卵』と言いますが、採卵時にも注意が必要です。
また、採卵した卵を入れる水もひと手間加えるだけで『孵化率』が圧倒的にあがります。
今回は、メダカの卵について画像を交えて解説していきます。
では、楽しんで行ってみましょう!
メダカの卵について(抱卵条件も)
メダカは条件がそろうと『産卵』します。
個体の健康状態にもよりますが10個から20個以上の卵を、ほぼ毎日産み続ける子もいます。
産んだ卵にオスが精子を着けてうまく受精すると有精卵となります。
写真では卵が少しオレンジっぽい色になっているのが分かると思います。
これが『有精卵』というちゃんと精子が着床できた元気な卵のことです。
反対に精子がうまく着床できなかった『無精卵』は、透明で触るとすぐに潰れてしまいますので、採卵時にわかります。
無精卵はそのままほっておくと、カビが生えてしまい他の卵にも悪い影響があるので取り除く必要があります。
メダカが卵を産む条件はこちら。
- メダカが健康である
- 生殖機能に異常がない
- 相性の良いオスとメスがいる
- 日照時間が12時間以上
- 水温が20℃〜30℃
この条件をクリアすれば、まず間違いなく卵を産んでくれます。
面白いのは、『相性の良いオスとメスがいる』といったところで、メダカもちゃんと好きな相手を選んでいるというところ。
特にオスのヒレの大きさは重要で、人間の目からみて体格がよくてヒレがしっかりしているメダカはオスの里親になりやすいです。
日照時間と水温を見てわかる方も多いと思いますが、自然での産卵が始まるのは桜が満開になるころです。
人口的に産卵を一年中楽しむことも可能ですが、『ヒーター』や『LEDライト』が必要です。
コスパが良いのはこちらの2つですので、参考にどうぞ。
参考記事:メダカ室内水槽用ライト(LED)おすすめを2つ比較!おすすめ自動調色機能付き
メダカは孵化してからの稚魚育成が難しいのも、楽しみの一つ。
外気温が上がり切っていない早い時期の採卵は難しい部分もあるので、参考に見ておいてください。
メダカの採卵の方法と注意点について
メダカが卵を体につけるようになったら、『産卵床』を入れてあげましょう。
産卵床は市販のものを買ってもいいですし、自作も可能です。
産卵床を水槽に入れておくと、卵をこすりつけて着けてくれます。
若い個体だと産卵床に未だ慣れておらず、うまく着けれない子もいますが、時間が経てば解決します。
産卵床にうまく着けてくれない子も、メダカを捕まえて直接採卵することも可能です。
これは少し慣れていないとメダカを傷つけてしまうこともあるので、注意しながらやりましょう。
本来であれば産卵床に着けてくれた卵をとるのが一番いいのですが、状況によって着けてくれないこともあります。
産卵床に着けてくれない状況とは、
・産卵床のほかに着けるものがある場合(水草やレイアウトグッズ)
・メスが若く、産卵床に着けるのに慣れていない
他にもさまざまな状況がありますが、水草やレイアウトグッズを入れている場合は産卵床に着けてくれない場合が多いです。
気に入った品種の卵が欲しい場合は、
・ベアタンクで飼育する
・欲しい個体が抱卵したら直接採卵する
『ベアタンク』とは、水槽と水とメダカのみで飼育する状態です。
私はベアタンクで屋外飼育をしています。
屋内飼育で楽しむ場合は、レイアウトがないと寂しいので水槽を水草やレイアウトグッズや流木を入れています。
この水草や流木があると、抱卵したメダカが卵をこすって水草につけたり下に落としたりします。
こういった水槽では、産卵床をいれても着けてくれる可能性は低くなりますね。
卵を別の容器に分かる時は、なるべく1個ずつ分けてから入れてあげるようにして下さい。
卵は粘着性のある糸がついていて、水草や産卵床から卵が外れないようにしてあります。
メダカは凄いですね。
この粘着性の糸が着いたまま複数の卵が一緒になっていると、カビが発生しやすくなります。
1つがカビにやられると、全体に広がってしまうので注意して下さい。
手で採卵した時に簡単に潰れてしまう卵『は無精卵』と思って良いです。
無精卵は飼育ケースにいれず、外しておく事でカビなどの発生を抑えることができます。
メダカが卵を産んでから30分ほど経たないと卵が固くなりません。
無精卵は真っ白か白なので、卵の色がオレンジ色で柔らかい場合は生まれて直ぐの可能性があります。
採卵時には注意しましょう。
結論、優しく触りましょう(*’ω’*)
メダカの卵の孵化条件
メダカが卵を産みその卵が健康であれば、徐々に卵の中で細胞分裂が行われ、『メダカの形』が出来てきます。
温度にもよりますが、3日ほどすれば卵に目も見えてきます。
メダカの卵は、『積算温度』250℃で生まれます。
植物などの芽が出るのと同じですね。
毎日の平均気温を合計したものを積算温度という。
https://www.google.com/search
外気温だとその日の天気に左右されることがあるので分かりづらいですが、ヒーターで飼育している場合は23℃から25℃くらい水温を維持してくれるので、10日から12日ほどで孵化します。
積算温度に達すると卵のからを破り、とても小さなメダカの稚魚が生まれます。
その小ささと針のような見た目から『針子』と呼ばれます。
針子にはヨークサックと呼ばれる『栄養の袋』がついており、1週間ほどは何もたべなくて平気です。
針子の死因は『餓死』か『親に食べれられる』が一番多いので、生まれて直ぐに別の容器に移しましょう。
移す容器はクリアウォーターではなく、グリーンウォーターが餓死を阻止できるのでおすすめです。
積算温度と卵が産まれた日が分かれば、だいたいの孵化日が予測できます。
旅行予定の時や、カルキ水をそのまま卵容器に入れる場合には覚えておくと便利です。
カルキ水を入れる?
卵の管理はカルキが入った水で行うと孵化率が上がります。
メダカの卵の孵化までの水は?
採卵した卵はカルキが入った水で行います。
卵に悪影響を与えるのはカルキではなく、『細菌』です。
カルキ水で管理することで、細菌の繁殖を減らすことができるので卵の孵化率が上がります。
可能であれば毎日水交換をすると良いでしょう。
卵管理を始めて8日ほどしたらカルキ水での管理はやめて、カルキ抜きをした水にしましょう。
私はカルキが入った水に『メチレンブルー』をいれて管理しています。
理由は、細菌の繁殖を抑えるためと無精卵が入り込んでいないかを確認するためです。
メチレンブルーを入れた水に卵を入れると、無精卵であれば青く色づきます。
色づいた無精卵を取り除いておくことで、孵化率があがりますのでよければ試してください。
まとめ
今回はメダカの卵について、産卵や孵化条件と卵の管理水も解説してきました。
メダカの卵とは?(抱卵条件)
・状態にもよるが、毎日10個から20個以上産む
・産んだ卵に精子が受精すれば有精卵となる
・オレンジっぽい色が有精卵である可能性が高い
・カビが生えないように注意
・健康な雌雄と日照時間、適切な水温が必要
採卵の方法と注意点
・産卵床に着けてもらう方法
・直接採卵する方法
・メダカを傷付けないように注意
・産卵床以外に物が入っていると産卵床につけてくれない
卵の孵化条件
・積算温度で250℃で孵化する
・温度管理がされていれば、10日から12日ほどで孵化
・孵化した稚魚を針子と呼ぶ
・針子は直ぐに別容器に移動する
孵化までの卵の水は?
・採卵した卵はカルキ水で管理する
・卵はカルキは問題なく、細菌のがダメ
・8日ほどしたらカルキ抜き水に切り替える
・針子にカルキはダメ
繁殖の経験を得ることで、メダカへの愛情が大きく増すと思います。
メダカは里親がいくら綺麗でも、同じ子供が生まれるとは限りません。
これも、繁殖の楽しみの一つですね。
メダカは健康じゃないと、卵を産みません。
メダカが卵を産むということは、みなさんが大切にメダカを管理している証拠ですね。
その子が産んだ稚魚も大切にしてあげて下さい。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
コメント