季節が暖かい夏から秋に移り、痩せてしまうメダカが多くて困っている方はいませんか?
飼育方法は変えていないのにメダカが調子を崩したり、見るからに痩せてしまったりしている時は危険ですね。
今回は秋のメダカ飼育に焦点を当てて、メダカが痩せてしまう原因や対策について一緒に考えていきたいと思います。
メダカ飼育に於いて越冬前の秋は、大事な時期になりますので頑張っていきましょう。
秋にメダカが痩せてしまう原因は?
秋にメダカが痩せてしまう原因を考えた時に大事になるのは、『日照時間』と『気温』の変化です。
私は千葉県に住んでいますので、参考に千葉県の夏と秋の日照時間と気温の違いを比較してみましょう。
まずは、『平均気温』から。
年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2020 | 7.7 | 8.9 | 11.2 | 13.4 | 19.7 | 23.4 | 24.7 | 29.0 | 24.7 | 18.0 | 14.7 | 8.5 |
2021 | 6.0 | 9.2 | 13.2 | 15.3 | 20.0 | 22.8 | 26.0 | 27.7 | 22.8 | 18.8 | 14.7 | 8.7 |
2022 | 5.5 | 5.9 | 10.9 | 15.3 | 19.0 | 22.8 | 27.4 | 27.7 | 24.8 | 17.9 | 15.2 | 8.4 |
年度によって多少ばらつきはありますが、8月と9月の平均気温差は4℃から5℃くらいあるのが分かると思います。
近年は地球温暖化の影響もあり、8月は昼の最高気温が30℃まで上がることも多い。
しかし、9月の最低気温は20℃を下回ることもあり、8月と9月の高低気温差は10℃以上となります。
人間でも体調を崩す人が多い季節でもありますので、水温=体温となるメダカにとっても、かなり厳しい環境と言えると思います。
実際、季節の変わり目にメダカも体調を崩しやすいように感じるのは、データを見る限り気のせいではないですかね。
次は、日照時間を見てみます。
年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2020 | 140.6 | 194.6 | 173.6 | 202.3 | 170.0 | 130.4 | 61.4 | 277.1 | 112.7 | 107.8 | 150.1 | 159.8 |
2021 | 182.4 | 218.9 | 174.0 | 223.7 | 155.3 | 142.7 | 178.4 | 193.6 | 115.4 | 167.7 | 208.9 | 208.9 |
2022 | 199.2 | 204.7 | 181.2 | 161.7 | 173.9 | 171.3 | 185.3 | 163.1 | 130.4 | 129.5 | 154.7 | 170.1 |
2022年のデータだと8月の日照時間が短く、あまり差がないように見えますが、
2020年と2021年は8月と9月で80hから160hは日照時間が短くなっているのが分かります。
日照時間が短いとメダカに太陽光が当たる時間が少なくなるので、紫外線による殺菌効果も少なくなり、病気になりやすくなってしまいます。
また、太陽光が当たらないことで水中内のバクテリアが発生しづらい環境となるため、水槽内の濾過作用もまわりづらくなります。
『日照時間』と『気温』の変化によるメダカの影響をまとめて見ると。
・夏から秋の気温差が激しく、体調を崩しやすい
・日照時間が短いため病気になりやすい
・水温が低く太陽光が少ないので良い水が作りづらい
春や夏に比べると、秋はメダカにとって少しツラい季節なのかもしれませんね。
秋にメダカが痩せてしまう原因について、もう少し考えてみましょう。
秋にメダカが痩せるのは食事量の低下?
秋にメダカが痩せてしまう原因として、メダカの食事量が減っている可能性があります。
春と夏はバクバクと食べていたメダカ達が、秋に入り食事量が減っているのは『気温(水温)』の低下が関係しています。
先ほどの表にあった通り、8月から9月に入り気温がグッと冷え込んでくると、メダカが住んでいる水の温度も冷たくなります。
メダカは水温が低いと活性が下がり、エサをあまり食べなくなります。
秋の冷え込む朝は10℃前後まで気温が下がることもあり、そこまで寒くなるとエサを与えてもメダカは水面にに上がってこず、浮いているエサを食べてくれません。
寒い時期が続いてしまうとメダカはエサを食べる回数や量が少なくなるため、おのずと体が痩せて細くなっていきます。
メダカが痩せてしまうのは、気温が下がったことによりメダカがエサを食べなくなったということが原因の1つと考えられます。
季節の変化により気温が下がり、メダカがエサを食べなくなっている状態は自然なことですよね。
なので、そのような状態であれば気にしなくても良いと私は考えています。
しかし、あまり細くなりすぎると冬越し・越冬に向けた体力が温存できず死んでしまう可能性があるため、出来ればエサを食べて太らせておきたいですね。
秋の寒い時期といえど、昼から夕方にかけては温度が上がりメダカも動く時間があるため、そこを狙ってエサを上げるようにしましょう。
注意すべきは、エサのあげすぎと夕方以降のエサやりです。
エサはメダカが食べきれる量だけにし、水質悪化の原因とならないようにします。
夕方以降のエサやりは夜間の冷え込みで消化不良を起こす可能性があるため、控えるようにましょう。
秋にメダカが痩せてしまうのは病気の可能性も?
メダカが痩せてしまう原因として、病気になっている可能性も考えられます。
前の見出しで記載した通り、夏から秋にかけての気温と日照時間の変化によりメダカも体調を崩しやすい状態となっています。
また、水換えの方法も秋に向かって変化させていかないとメダカが体調を崩す原因となります。
参考記事:メダカの秋の水換え方法とは?秋の全換水は注意が必要!理由と割水についても解説(画像・動画付き)
メダカが病気になっている可能性がある時は、塩浴や薬浴で体調を整えて上げるようにしましょう。
体調を崩しているかイマイチ判断ができない方は、メダカのヒレを見てみると良いでしょう。
メダカの体調はヒレを見ることで、良し悪しを判断できる事があります。
参考記事:メダカの体調はヒレで分かる?良い子と悪い子の違いを見分ける!画像で比較
メダカが痩せない対策とは?
メダカが秋になり痩せてしまった時は、どうしたら良いのか?
気温と日照時間の低下により痩せてしまった場合について、対策を考えてみましょう。
食事量が落ちてしまった時は?
気温の低下により食事量が減り、メダカが痩せてしまった場合は屋内に水槽を移動することも検討してみましょう。
家の中であれば、よほどの事がない限り10℃以下に下がることはありませんし、気温の大きな変化も起こりづらい。
この状態であれば、エサの回数を増やして上げることで元の体型に戻すことも可能です。
屋内用の水槽がない場合には、新しく購入してレイアウトするのも楽しいので是非検討してみてください。
こちらが私も実際に使っている、おすすめの水槽です。
参考記事:GEX LAPIRESS RV60DT(ラピレス)LEDセットをレビュー!良いとこ悪いとこは?メダカ水槽の立ち上げを画像付きで紹介
水槽の購入をしない場合も、屋外で使用していた水槽をきれいに洗って家に入れるだけでも問題ありません。
屋内に水槽を移し注意したいのは、エサのあげすぎと水換えの頻度です。
元の体型に戻したいがためにエサの量を多くしてしまうと、食べ残しが起こり水質悪化の大きな原因となります。
エサは少しの量を回数多く上げる事が大事となりますので、注意しましょう。
参考記事:メダカのエサは何回あげれば良い?最適頻度(回数)について考え方を3つ解説!与える量と飽和給餌も紹介
エサの回数を多くした場合は、メダカの排泄が増えるのも自然なことですよね。
排泄が増えるということは、その分水質が悪化しやすいということです。
そこで注意したいのは水換えの頻度です。
屋内は太陽光が当たらないため、水槽内の微生物も発生しづらい状態となっています。
その状態で水換えをしないとメダカが体調を崩してしまいますので、水換えの頻度は屋外飼育時よりも多めに行って下さい。
この記事は屋内から屋外へ移す時の注意点なので、今回とは逆ですが。
屋内と屋外の大きな違いについて記載してありますので、気になる方は参考に読んでみてください。
参考記事:メダカを屋内から屋外へ移動する時に注意したい3つのこと!春のメダカ飼育
食事量が減ってメダカが痩せてしまった場合には、気温変化の少ない屋内で飼育環境を移動してエサの回数を多くして上げることで、元の体型に戻せるかもしれません。
ぜひ試して見てください。
病気によって痩せてしまった場合は?
メダカが痩せてしまった原因が病気であった場合は、治療・療養させてから体型を戻して上げる必要があります。
メダカが掛かってしまう病気は複数ありますが、基本的には薬浴して治療してあげる事が必要になります。
参考記事:(生体編)メダカの死因トップ3について解説 基本の考え方も解説
治療方法に関しては、購入した薬液のパッケージに使用方法が書いてありますので、適切な量を薄めて使用し水換えも丁寧にしてあげるようにしましょう。
薬液は太陽光(紫外線)にしっかり当てないと効果が出ない商品もあります。
屋外で治療する場合には、水温変化が激しくならないよう水量はいつもより多めの容器で行うようにするのをお勧めします。
治療が終わった後は、塩浴で体力を戻してあげることも検討してみましょう。
塩浴がなぜメダカにとって有効となるのか、媛メダカさんの解説動画を見てから行って下さい。
塩浴も終わり、メダカの体力も戻りつつあれば生き餌などを使って体型を戻してあげることも検討してみましょう。
通常のエサでも飼育は問題ありませんが生き餌を使用することで、より健康的なメダカに育てることも可能です。
私は生き餌を追いかけているメダカが好きなので、たまに与えています。
参考記事:メダカにミジンコは必要?管理環境と培養の様子を紹介!ミジンコでメダカは復活する?(画像で解説)
病気によりメダカが痩せてしまっている場合は、まずは薬浴で治療してから塩浴や生き餌を活用して体力と体型を戻してあげましょう。
まとめ
今回は秋になってメダカが痩せてしまった場合の原因と対策について考えてきました。
夏から秋の寒暖差はみなさんが思っている以上に激しく、人間だけではなくメダカも体調を崩しやすい季節となります。
気温の低下により痩せてしまう場合は、自然なことなので仕方がない部分もありますが、気温が上がった時のエサあげは忘れないようにしましょう。
病気になっている場合は、早期発見と治療が大事になってきますので明日は少し長めにメダカを見てあげてください。
みなさんのメダ活が良いものとなりますように。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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